購入機器の視聴・使い勝手5
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録画できるメディアとしては今までテープしか無かったのであるが、DVD録画規格として幾種類かはあるものの、手軽に録れるものが出そろってきた。今のところ録画DVDとしては、パイオニア主体のDVD−RW、パナソニック主体のDVD−RAMに絞られつつある。さらに両者を取り持つような追記のみではあるがDVD−Rディスクが出てきている。いずれの方式が標準になるのかは今のところ見えてはいない。ただ言えることは、録画するだけにメディアの価格がどれくらいまで落ちるのかに掛かるものと思う。追記型のDVD−Rディスクにしても、2時間録れて1枚100円あたりにまで下がれば、わざわざ使い回す必要もないわけで主体のRAMやRWが廃れることもありうるのである。今回購入したパナソニックのDMR−E20は同社のDVD−RAMディスクレコーダーの2世代目にあたり、1代目より半額位の実売10万ちょっとで、ほぼ必要な機能を載せている戦略製品といえるだろう。不満な点もないわけでは無いが、十分アピールできる機能を備えている。他に![]() ![]() 自分は再生できるメディアは統一規格があればよく、録画できるメディアは特に統一されていなくてもいいと考えている。よくビデオのβとVHSを比較に出して統一論を挙げることがよくあるが、自分にいわせれば、2つの規格が互いに競い合ったからこそ、大幅に機能が充実し現在の普及に貢献したのである。競争無きところに進歩は無いのである。 デザインはビデオを思わせる平凡なもの。最近ゴールドに変わって流行になりそうのなシルバー色になっている。ほぼ同時期に発売になるパイオニアのDVR−7000と同じ色使いというのが果たして偶然か意味深に考えてしまう。 添付内容は説明書、保証書、リモコン、リモコン用電池、アンテナケーブル、ビデオケーブル、電源ケーブルといったもの。ブランクメディアが入っていないが、すぐに試してみるためにも是非付属させるべきだと思う。 |
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![]() プレイヤーで再生可能なDVD−Rディスクの録画再生も 可能。 ・多彩な録画モードで1枚(両面)最長12時間まで可能 下記は片面の時間 XPモード ・・・ 1時間 SPモード ・・・ 2時間 LPモード ・・・ 4時間 EPモード ・・・ 6時間 FRモード ・・・ 1時間〜6時間の間を自動調整 ・録画中に録画済み部分を再生できる、追っかけ再生 録画中に他の録画部分を再生できる、同時録画再生 ・録画しながらみたいシーンを見られるタイムワープ ローラー ・空き部分を探す必要のない簡単録画 ・録画した番組が一目で分かるプログラムナビ ・見たいシーンを編集して表示するプレイリスト シーンのつなぎ目を切れ目なくするシームレス再生 ・RAMだけでなくRでも長時間録画が可能 DVD−RディスクでもVBR(可変長ビットレート) が可能 ※現在のパイオニア機では不可能 ・入出力 入力がS端子付きで3系統、内1系統はBSチューナとの 連動が可能。 出力はS端子付きが2系統、D端子(D1)、色差コンポーネント1系統、 オプティカル音声デジタル端子1系統 |
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●設置 ・重量は約6.5kgしかないので製品の箱を持ってみて、アレッと思うぐらいに軽い。 購入にあたって入れ替えたβビデオが15kgもあったのでよけいにそう感じたのかもしれない。 ![]() ・接続端子 入出力のケーブルのセットは、 AVアンプのVTR端子からS端子(Line1)、 入力がCATVアダプタから直接ビデオ端子(Line3)、 AVセレクタのVTR端子からS端子(Line2)に接続。 出力がD端子をAVアンプに、S端子をAVセレクタ、 オプティカルデジタル端子をAVアンプの光入力に接続。 TVアンテナ、BSアンテナ端子もあり、普通のBSチューナーとの 連動も可能。 ・内蔵TVチューナーの設定 地上波、BS、CATVの番組が設定可能になっている。 住む場所の電話の市外局番から自動で使える局を割り当ててくれる AUTOサーチ機能があり、結構便利かもしれない。 もちろんマニュアル設定も可能。 |
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●システム設定 システム設定はパナソニック独自のGUIインターフェースを使用する。 パナソニックの他の製品、BSデジタルチューナー、DVDプレイヤーなどと統一されているようだ。 内容は、まあよくあるONスクリーンディスプレイだが、良くも悪くもここでの使用感が全体の 操作感を左右するといっても過言ではない。 システムのGUIインターフェースとしては2種類あり、停止中に基本的な設定を行う「トップウインドウ」、 再生中に操作する「GUIバー」の2種類である。 1.トップウインドウ ![]() 1−1.「ディスク管理」 ・・・ ディスクのフォーマットや、ディスク全体のプロテクト、 タイトル入力などを行う。 1−2.「プログラムナビ」 ・・・ 番組を選択して見たり、消去を行う。 1−3.「プレイリスト新規作成」 ・・・ 番組の中のシーンを指定して、独自の順番で 再生するリストを作成。 1−4.「タイマー予約」 ・・・ タイマー予約の設定・消去を行う。 1−5.「続き再生」 ・・・ STOPした続きから再生する。 1−6.「プレイリスト」 ・・・ 作成したプレイリストの管理を行う。 1−7.「初期設定」 ・・・ レコーダー全体の設定を管理する。 1−8.「頭から再生」 ・・・ ディスクの頭から再生を行う。 2.GUIバー ![]() 2−1.プログラム選択 2−2.再生設定 2−3.音声設定 2−4.映像設定 |
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●画質 肝心の画質であるが、XPモードとSPモードはぱっと見る分には違いは分からないくらいである。 通常はSPで十分であろう。EPはやや動きのある画面では違いが分かる程度で結構使える。 単に一度見て消す番組なら十分とも言える。時間も片面4時間とれるのでいいかも。 EPはさすがに辛い。動きははっきりとカクカクするのが見えて、解像度も良くない。 ちょっと実使用には堪えかねると思う。 だいたい、他のメディアと比べると、自分の感覚では下記のような感じ。 XP ・・・ LD、EDベータ、S-VHS標準なみ SP ・・・ LD、EDベータ、S-VHS標準なみ以下 LP ・・・ VHS標準より上 EP ・・・ ビデオCDクラス ●操作性 ◆良い点 ・さすがにディスクだけあって、新規録画はそのまま録画ボタンを押せば直ちに開始される。 テープのように開始位置を早送りサーチして探したりする必要はないし、タイムラグもない。 空いている位置から自動で始めることができる。その代わり上書きは出来ず、 いらない番組を削除してから行う。 いわばPCのファイルのようなものと考えればいいだろう。 ・さすがにテープのようなドロップアウトノイズは見られない。デジタル画像にありがちな ブロックノイズも目に付くことはなかった。 ・番組は録画を始めた点から1番組と自動で認識される。停止をせず、一時停止では番組の 区切りとは見なされない。 ・タイマー録画でFRモードを指定して録画すれば、その時間に合わせたレートで自動で収まるように 録画される。たとえば2時間ディスクに2時間30分間のタイマーをセットすると、VBR(可変レート) 機能を使用し、ある時点はSPモード、ある時点はLP、EPとかにモードを切り替えて時間を調整し、 残り時間に収まるように調整してくれるのである。これはテープでは出来ない芸当である。 ・時間合わせは教育TVの時報で、自動調整する機能があり、大きな狂いはでないようになっている。 ・シェル付きというのは結構使いやすくて良い。やはり傷が付かないという安心感がある。 大きさもほぼCDケース大なので、特に使いにくいということはなかった。 ◆悪い点 ・機能が多いためか、覚えることが多くて戸惑うことが多い。GUIインターフェイスを使え はほとんどのことはできるのだが、やや反応が鈍くて、結構イライラする。 ・便利なFRモードだが、タイマー録画でしか指定できない。残り時間から調整するため、 通常の録画ではどれくらい録画するのか分からないというのはあるのだが、クイックタイマー など、録画時間指定時も出来るようにして欲しかった。 ・録画時間はSPなら2時間と、きっちりの時間しか録れない。テープなら2・3分程度の遊び時間 があり、それを見越してCMカットなりで、無理矢理入れてしまうことが出来たが、余分がない ため出来ないようだ。 番組の開始終了が切れるのを嫌って、開始1分前から録画、終了の1分後で停止といった ことをよくするのだがキチキチの時間では、最後の番組の時間が足りなくなってしまう。 特にNHKなんかは、余分なCMがほとんど無いので、特に気を遣う必要がある。 ・プログレッシブに未対応なのは残念。次期には出そうではあるが・・。 ・音声がドルビーデジタル・ステレオ2チャンネルというのは寂しい。 5.1chで録画できるようにして欲しいですね。 ●総合 これで実売11万弱というのは安いと思います。画質も思ったより綺麗だし、まだまだ改良の 余地が残っているものと思います。 操作性などややまどろっこしい部分もありますが、PCとの連携を強化していけば これほど、強力なビデオ編集機器は無いと思います。 次機はPCとの直接リンク端子、プログレッシブの搭載などが主体となるのではないでしょうか。 録画メディアの急速な低価格化が望まれますね。 |