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購入機器の視聴・使い勝手7

 パナソニック DVD−RAM/HDD レコーダー DMR−HS1 
ファースト・インプレッション(2001/12)
DMR−HS1 今回購入したパナソニックのDMR−HS1は同社のDVD−RAMディスクレコーダーDMR−E20にHDD40Gを追加し、DV入力などを備えた製品である。HDDを追加することによって、DVDレコーダーの多くの番組を収録するためには入れ替えが必要という欠点を、HDDレコーダーの外部に持ち出せない、容量以上の収録が出来ないという欠点をお互いに補完することが出来る。
 普段はHDDに溜めておき、保存したい番組をDVDディスクに保存することが出来るようになる。
 デザインは同社の最近の流行なのか、鏡面仕上げの前面パネルを採用している。電源を入れると、イルミネーションのように表示が浮き上がるように見えて、高級感を出している。
 添付内容は説明書、保証書、リモコン、リモコン用電池、アンテナケーブル、ビデオケーブル、電源ケーブルといったもの。この製品にもブランクメディアが入っていないが、すぐに試してみるためにも是非付属させるべきだと思う。
特徴(2001/12)
●HDDで最長約52時間、DVD-RAM約12時間(両面9.4GBディスク)の長時間録画が可能
40GBの高容量のハードディスクドライブを搭載することで、最大52時間(EPモード)の録画が可能。また、DVD-RAMディスクには、片面6時間、両面12時間(EPモード)の長時間録画をする事が可能。

●DVD-RAMとHDDの高速転送レートを活かした、「追っかけ再生」機能を搭載
「追っかけ再生」は録画中でも好きなときに収録中の最初から再生を始めることができる機能。この機能はDVD-RAMとHDDの高いデータ転送レートによって実現した機能です。例えばドラマを留守録している途中で外出先から帰宅しても録画を継続したまま最初からそのドラマを見る事ができます。「追っかけ再生」では早送りなどの特殊再生が可能ですので、現在録画中の数秒前のシーンまで追いつく事が可能。

●HDDに録画した映像を、DVD-RAM/Rディスクへ、かんたん編集・保存が可能
HDDからDVD-RAMへは、DVD-RAMの高速転送レートを活かし、22Mbpsの高速録画が可能。XPモード録画された映像は2倍速、EPモードなら、12倍速(1時間番組なら約5分)で録画。
※DVD-RAMへの高速録画時の録画モードは、元の映像と同じ録画モードで録画。
録画モードを変換して録画する場合や、プレイリストやCMカット録画する場合は高速録画できない。

●ビデオカメラとデジタル接続できるDV入力端子を搭載
デジタル接続で高画質ダビング、シーンの変化点を静止画で一覧表示。
デジタルビデオカメラから、iLINK(IEEE1394準拠)ケーブルを通して録画できるDV入力端子を搭載。
カメラで撮影した貴重な映像を、デジタル伝送により録画。高画質でDVD-RAMや、DVD-Rディスクに保存。

●プログレッシブ再生
1画面中の525本の走査線全てを順次走査することにより、従来のテレビ・ビデオ映像の
インターレース方式525i(飛び越し走査方式)に比べて垂直解像度が高く、また、被写体が
動いた時の画質劣化(輪郭部のギザギザ感)がなく、高密度でチラツキのない高画質を実現。

●54MHz/12bitビデオD/Aコンバーター搭載
画面横方向は従来27MHzの2倍、54MHzの精密さで再現し、また余裕の12bit処理によって、
明るさの階調を従来比4倍に細分化。合わせて8倍密の高画質化を実現することで、
微小レベルの信号まで忠実に再現し、DVDの持つ情報量 の多い高品位映像を余さず表現。
設置と調整(2001/12)
●設置
 ・重量は約6.5kgしかないので製品の箱を持ってみて、
  アレッと思うぐらいに軽い。HDD分が追加されているが
  かなり内部の部品もさらに高集積化されているようだ。
 ・接続端子
  入出力のケーブルのセットは、
  AVアンプのVTR端子からS端子(Line1)、
  入力がCATVアダプタから直接ビデオ端子(Line3)、
  AVセレクタのVTR端子からS端子(Line2)に接続。
  出力がD端子をAVアンプに、S端子をAVセレクタ、
  オプティカルデジタル端子をAVアンプの光入力に接続。
  TVアンテナ、BSアンテナ端子もあり、普通のBSチューナーとの
  連動も可能。
  DV端子は前面にあって、4ピンのものを使用する。
 ・内蔵TVチューナーの設定
  地上波、BS、CATVの番組が設定可能になっている。
  住む場所の電話の市外局番から自動で使える局を割り当ててくれる
  AUTOサーチ機能があり、結構便利かもしれない。
  もちろんマニュアル設定も可能。
●システム設定
 システム設定はパナソニック独自のGUIインターフェースを使用する。
 パナソニックの他の製品、BSデジタルチューナー、DVDプレイヤーなどと統一されている。
 この辺りは、E20と変わっていない。

 システムのGUIインターフェースとしては2種類あり、停止中に基本的な設定を行う「トップウインドウ」、
 再生中に操作する「GUIバー」の2種類である。

1.トップウインドウ


1−1.「ディスク管理」      ・・・ ディスクのフォーマットや、ディスク全体のプロテクト、
                        タイトル入力などを行う。
1−2.「プログラムナビ」     ・・・ 番組を選択して見たり、消去を行う。
1−3.「プレイリスト新規作成」 ・・・ 番組の中のシーンを指定して、独自の順番で
                        再生するリストを作成。
1−4.「タイマー予約」      ・・・ タイマー予約の設定・消去を行う。
1−5.「続き再生」         ・・・ STOPした続きから再生する。
1−6.「プレイリスト」       ・・・ 作成したプレイリストの管理を行う。
1−7.「初期設定」        ・・・ レコーダー全体の設定を管理する。
1−8.「ダビング」         ・・・ HDDからディスク、またはディスクからHDDへコピーする。
1−9.「DV入力自動録画」   ・・・ DV機器からの録画を自動で行う。
視聴の感想(2001/12)
画質
  肝心の画質であるが、E20をベースにしているだけあって、E20と大きな違いは
  見られない。
  プログレッシブ再生であるが、確かに映像は滑らかに表現される印象。ただし
  かなり気を付けて見分けないと、一般には見分けが付かないと思う。
  各素材に応じた設定がGUIバーで可能になっている。
  ・Auto1 ・・・ 映画再生に最適化(24P専用)
  ・Auto2 ・・・ 映画再生に最適化(24P専用に加え、30Pにも対応)
  ・Auto3 ・・・ アニメ再生に最適化(24P専用に加え、30Pにも対応)
  ・Video ・・・ ビデオ素材に最適化(30P専用)

操作性
  ◆良い点
   ・さすがにHDDディスクだけあって、一定の時間は残りを気にせずに、録画できるのがうれしい。
    ディスクの場合標準で2時間までなので、残り時間に気を付けて管理する必要があるが、
    HDDは標準で17時間までOKなので、一週間程度なら、HDDに取りっぱなしでも充分
    余裕がある。保存したい番組は高速ダビング機能で、ディスクに一括して高速にコピーすれば
    いいので、普段は番組の録画で、ディスクを入れ替えしたかの心配もしなくても良いのは良いと思う。
   ・タイマー予約中でも、HDDでもディスクでも再生はいつでも可能だし、録画中でも再生が可能なのは、
    便利である。ただし、録画予約中は手動での録画が出来ないので、解除してから行う必要がある。
   ・タイマー予約で、毎週決まった日の予約の場合、更新を「入」に設定すると、指定番組を、
    上書きで収録することも出来る。単にタイムシフトのみで、保存しない場合は、余計な保存領域を
    使用しないので、便利ではある。その代わり、上書きなので保存したい場合は、ディスクにコピーする
    なりする必要がある。
  ◆悪い点
   ・リモコンの使いづらさは相変わらず。やや反応が鈍くて、結構イライラする。
    配置も使いにくくて閉口する。タイムワープローラーがリモコン側にないのが
    不思議。一々本体にへばりついて操作するしかできないのは、おかしい。
   ・映像の編集が簡単に出来ない。プレイリストは単なる再生編集なので、元の映像に手を加えるわけ
    ではないので、収録容量は変わらない。操作性も最悪で、使いにくい。
    シーン削除はあるが、単なる映像の一部カットなので、編集ではなく、CMカットの用途程度であろう。
    MPEGファイルの編集は難しいのは解るのだが、この点にも重点を置くべきではないだろうか。
総合
  HDDの便利さと、DVD−RAMディスクの保存の便利さを兼ね備えた簡単に扱える機種と言えるでしょう。
  定価が20万というのは、現在の市場では一般にはちょっと手が出にくい価格帯ですが、
  もう少し、こなれた機種が発売になれば、急速に普及していくものと思います。
  操作性などもまだまどろっこしい部分もありますが、PCとの連携を強化していけば
  これほど、強力なビデオ編集機器は無いと思います。
不具合情報(2001/12)
初期出荷に下記のような不具合が発生することがあるという情報
  ・HDDからRAMディスクへダビングする場合
   入力がLineで、そのLineに映像が入ってきて来ない状態のときに、
   CMスキップをON状態でダビングする。
   再生すると、音声のみで画像が真っ黒状態になってしまう。つまりLine入力が
   コピーされる。
  ・その他の細かい修正

  対応策:販売店から、松下AVCネットワーク事業部へ連絡が行き、対応製品に交換もしくは
       サービスマンによる、ファームウェアの更新、もしくはファームディスクの送付による
       購入者自身の更新

  ※自分はファームディスク(DVD−RAMディスク)を送ってもらい、自分で処置しました。

   携帯電話にしろ、家電もこのところPC並みに不具合が発生していますが、
   内部構造のPC化の弊害でしょうか。

●ディスクの相性(?)によっては1分病が発生(2002/03)
 ・現象
  DVDRAMディスクに高速ダビングすると、残り時間が1分で止まってしまい、
  いつまでも終了しないという現象が発生します。
  ・ダビングをSTOPさせても、STOPしていますの表示のまま、帰ってきません。
   つまり強制的に電源OFFしか手が無くなります。
  ・当然、強制終了した後のディスクは認識しなくなりますので、フォーマットするしか
   手が無くなります。
  ・シリーズ物を取る場合、前の番組のも使用不可能になります。
   ダビングした後、HDDから消してしまう場合がほとんどでしょうから、
   恐くて毎回毎回ダビングできないということになります。
  ・表示の残り分数と、処理プログレスバーは別に行っているようです。
   つまり、残り分数は、残り容量から分数を単純に減算しているが、
   プログレスバーは、実際のピックアップの移動量を示しているようですね。
   何らかの原因で、DISKの書き込みでエラーとなり、リトライでLOOPしている
   ようです。
 ・原因
  メーカーでは、DISKの相性、埃・傷などで起こることは確認しているようですが
  どのDISKでもなるという訳ではないので、特定が難しいようです。
 ・パナソニックの25枚組箱入りの内、7枚くらいが1分病になっていまい、
  えらく苦労しました。パナ同士なのに相性が悪いのは最悪です。
  マクセルでは出たことがないのですが・・。
 ・エラーDISKの救済方法
  パナソニックなどのPC用DVDRAMディスクドライブで、取りあえず失敗した番組
  以外は吸い出せますので、HDDにコピーして、DISKに書き戻す処理を行えばOKです。
  HS1でエラーとなるDISKでもRAMドライブではエラーとはならないようです。
  しかし、パナのカートリッジなしDISKは2度と買わん。(●`ε´●)
80GへのHDD交換サービス(2002/6)
内蔵ハードディスクを80Gへと増量するサービスを6/28まで期間限定で
  下記のWEBで受け付けています。

  参照URL:
    DMR-HS1 ハードディスク容量増量サービス(http://www.panasonic.co.jp/customer/dvd/hs1/)

  単に容量の増量のみなので、機能の追加などは無いようだ。
  次の機種で実現するかもしれないが、HDDからDVD−Rに再エンコードなしで、コピーできるように
  して欲しかったところ。

  増量後の収録時間は以下の通り。