次世代DVDの今後は
HD DVDの撤退により、次世代DVDはブルーレイで進んでいくことになった。
次世代DVDは最後の光メディアと言われているが、どうだろうか?
また、ネットワーク配信が今後のライバルとも言われているが、どうなるであろうか。
自分なりに考えてみた。
・最後の光メディア
現在規格の決まっている2層DISKで50GB、将来は8層200GBあたり
までは行きそうだという。これ以上はさすがにきついのではないか。
ここまで要るかという問題もあるが、1枚で済むのなら、容量は多い方が良いのは確か。
ブルーレイの保護層が0.1mmという事からしてもこれ以上、薄くは無理であろう。
それを考えれば、最後の光メディアと言うのはうなずける。
なぜ、大容量になるほど、保護層が薄くなるのか?これはピックアップと記録膜が
近ければ近いほど、反りに強くなり、チルト制御(傾き制御)がし易いからである。
要は近いほどデータの読み取り精度が高くなるのである。
反面記録面に近づくには限界もある。一番近いのは接触となってしまうからだ。
もうすぐ出てきそうなのがホログラム記録DISKである。1TB以上は優に記録できる
らしいが、まだ一般的ではない。が、4・5年以内には出てきそうだ。
・その他のライバル
1.HDD
大容量の最先端を行くのがHDDである。コンシューマーHDDでも3.5インチの
1TBのHDDは30000円を切っている。1.8インチHDDでも320GBの製品は
もう目前だ。この先さらに大容量になるのは目に見えている。
しかしHDDには、記録面とドライブが一体になっているという、弱点がある。
要は故障する事によって、記録データも使えなくなってしまうと言うことだ。
記録DISKが取り出せる、光ディスクの方がはるかに保存性と持ち運びが良いのは
一目瞭然であろう。iDVRという製品もあるが、現在の規格では1巻の記録容量が
小さくて話にならない。
現在のHDDレコーダーのように一時保管エリアとしては、使用されるであろうが、
持ち運びメディアとしては、あまり期待は出来ない。
2.フラッシュメモリ
フラッシュメモリは最適なメディアと考えられる。記録速度は速いし、機械的な
可動部品がないので故障が非常に少ない、振動に強いなど良いことずくめだ。
ただ、DISKメディアに比べてべらぼうに高いのが難点だろう。
1枚50GBとほぼ同じ容量の64GBは約10万越えだから話にならない。
それにパッケージメディアとしては大量生産が出来ないのが痛い。
でも売れれば売れるほど安くなる量産効果と、ICの技術革新によってかなり
安くなることは目に見えている。DISK並の50GB程度が1000円前後に
なれば、現実になるだろう。3・4年以内にはなりそうな感じではあるが・・・。
パッケージとしては、ROMでなくてはならないが、それならフラッシュでメモリで
ある必要はないというジレンマがある。
3.ネットワーク配信
一番実現に近そうなのがネットワーク配信だろう。FTTHが当たり前になり、
ハイビジョン画質の配信も実際に行われている。ただ、この配信は、
ビットレートなどの圧縮率も高く、真のHD映像とは言えない。また音声は
AACとかの効率優先であり、ブルーレイとかのロスレスは望むべくもない。
これで十分という意見もあるが、それではDISKメディアには到底替わりとして
は普及しないと思う。バックグラウンドとして、40Mbps程度が安定して通信できる
環境にならなければ、使い物にならないと思う。
3つほどのライバルになりそうな物を選んでみたが、どれもこれも一長一短で
DISKメディアの替わりにはまだまだなりそうもない。
あくまでパッケージメディアでは、あと最低5年はブルーレイ主体の時代が
続くのではないだろうか。
しかしその次の世代ではパッケージメディア自体がなくなる形態になるのは
必然だと思う。
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