据置ゲーム機、値下げ競争の果てにあるものは・・?
PS3のスリム機投入と値下げを期に、XBOXも値下げ、
さらに社長自ら値下げを否定していたWiiも5000円値下げに踏み切る
自体になり、主要3メーカーすべてが値下げにということになってきています。
値下げの背景には、ゲーム市場がほぼ携帯機に移行しつつあり、据置機は
縮小傾向にあることも一因でもあるでしょう。
1.PS3
PS3の場合、もとから汎用部品も少ないこともあって元々がかなり高く、
CPUや周辺ICの見直しや改良によって、機体自体を小型化して
値段を下げた新型機を投入して普及を促進していく戦略ですね。
ですから今回のスリム小型化の新型機・値下げは計画済み、予想されたもの。
ただ、PS2の時はほぼライバルが居なかった事もあって、徐々に値段を下げる
戦略でしたが、そう問題にはなりませんでした。
PS3の場合は、強力なライバルが2つもあるわけで、時期決定はかなり難しい
ことは確かです。
今回は値下げと共にスリム機という見た目、目新しく見えるという効果があったため、
3週間でワールドワイドで100万台を売ったという話で、かなり売れているようです。
2.XBOX
XBOXの場合、PS3とは顧客層などはモロにぶつかるためか、今回は急いで
決定した感が拭えません。従来のフラッグシップ機であるエリートを
100ドル値下げしましたが、それでも効果がなかったのか、アメリカではさらに
50ドルのキャッシュバックを行うという形になっています。
ただ、今回の値下げは、一番安いのが値下げになっていないこともあって
値下げが認識されにくく意味が単なるライバル対抗に終わっているのが残念です。
来年末に搭載されるという、「ナタル」機能などの目玉があるときに行えば
一番なんでしょうが、そこまで待てなかったというところでしょうか。
特に増設HDDの値段はまったく変わらずなのが残念です。
下げなくても良いのでベアドライブで交換出来るようにして欲しいところです。
3.Wii
盤石と思われているWiiですが、ここ数ヶ月は一般的なユーザには行き渡った為か
伸びも鈍り、今回の値下げのPS3との価格差が5000円では性能や出来る機能
などを考えると決して優位とは言えなくなって来ていることが背景にあるんでしょう。
そのためか、最低1万円の差があるように価格設定するのは必然かもしれません。
元来、ファミリーユーザのWiiとコアゲーマーのPS3/XBOXではうまく棲み分け
されていたのですが、目の肥えたユーザが増え、PS3のモーションコントロール、
XBOXのナタルなどの体感ゲーム対応などWiiと同じ事が出来るようになると
Wiiとの差がなくなってしまいます。そうなると俄然見える部分に目がいくわけで、
映像の綺麗さ、特にDVD品質までのWiiとFullハイビジョン対応のPS3/XBOX
ではどちらが良いか、一目瞭然でしょう。※それでもソフト次第なのは当たり前ですが。
そのためか2011年頃にWii2としてHD対応機が出るとの噂ですが・・。
ただ、今回は値下げではなく、モーションPlus一体化のコントローラを2台付属で
値段は同じという販売の方がインパクトがあったのではないか?と思うと残念ですね。
値段が下がり、買いやすくなるのは、ユーザにとっては非常に良いことですが、
単なる値下げだけでは、消費者はついてこないと思います。
ほんの2年ほど前、アメリカでHDDVDとブルーレイが争ったときにHDDVDが
ソフト5本添付して採算を無視して大幅値下げで販売した事がありましたが、
結局HDDVDはソフトは売れずでパブリッシャーから見放され、主流にはなれず
消えていきました。
同じ事が、ゲーム機にも起こるとは思えませんが、無茶な値下げはなにかしらの
軋みを生んで後々の負担になります。それは結局そのハードを買ったユーザの
不利益にしかなりません。
はてさて、この値下げ合戦の行末には何が待ち受けているんでしょうか?
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